誰でも、何としても避けたいと思っているのが、ただ目的も希望もなく、生きるだけの延命治療。
いわゆる植物人間状態になり、体に沢山のチューブをつながれて、意識のないまま、何年も生きることは、本人、家族の両方にとり、つらくて厳しいことです。
何より医療費も高額になります。親が植物状態で、7年も生きて、心身とも大変だったという方もおられました。
自分が不治の病になり、このような状態で長く生かされることを、ほとんど(約95%)の方が望んでいません。
一方で医者は、生かすのが使命なので、ベストを尽くして生かそうとします。
この点で、どうしても医者と本人、家族の両者の意見がずれてしまいます。
このような状態になったら、本人は意思表示ができないのはもちろん、家族もお互いなかなか言い出せない、踏ん切りがつかないまま、数年以上、高額の医療費を支払うことにもなりかねません。
このような状態を防ぐため、不治の病になった場合には、無用な延命治療は不要という本人の意思を明確に示すのが「尊厳死の宣言書(リビングウィル)」です。
ただ現在に至るまで「尊厳死」については、立法化されていません。
(また、できれば家族の了解を得ておくことが望まれます。)
作成費用も高いものではありませんので、万が一の「保険」と考えて、このような宣言書を作成されることをお奨めします。
先日この話をしていましたら、「尊厳死の宣言書」を自分で書いておいて、医者に渡したらどうか?ということを言われた方がいました。
しかし、本人の意思がはっきりわからないと、すぐに信用されにくいのも事実です。
医者も従う訳にはいかないと思います。責任を問われますから・・
「尊厳死の宣言書」にたいする支援をします。
画像の説明を入力してください(フォントが小さく設定された文章です)
公証役場に行って、尊厳死宣言書というものを作るということを言えば、作ることができます。
もちろん、公証人が作ることになるので、証明力は高いと言えるでしょう。
本人確認もするので、確実なものを作れます。
原本とは別に保管され、正本が渡されます。
もう1つの方法として、(財)尊厳死協会にて、作成する方法があります。
公正証書が、公的証明力と、本人確認の確実性というメリットがあるものの、「作ったら終わり」という欠点があります。
一方、尊厳死協会の方は、尊厳死自体がテーマになった団体ですので、木目細かいところが特徴です。
協会では、いつもアンケートをとって、亡くなった方に対しての効果を確認しています。
約90%の方が、医者に聞いてもらった、効果があったと答えています。
逆に約10%の人が効果があまりなかったと答えています。
ここで、「効果がなかった10%の原因」を聞いてみると
家族に、尊厳死のことを話していなかった。
家族内で意見が対立した。
などが、かなり多いようで、医者に聞いてもらえなかったという事例は、少数派のようです。
やはり、実効性が出るポイントとしては、
必ず、文書で残すこと。
家族にも伝えておくこと。(身近な人、ヘルパー、ケアマネなども)
主治医がいるのであれば、そのカルテなどに、尊厳死を望んでいるということを残してもらうことで、万一他の医師に掛かったとしても、尊厳死に関する情報が伝わっていくような工夫をしておくことが、重要です。
こちらの財団は、年会費が2000円で、宣言書以外として、携帯カード(尊厳死を望むことを記載)を作ったり、会報があり、講演が聞けたり、医療相談などを実施しています。
また、尊厳死を聞いてもらえる医者のリストもあります。
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